いずみ泌尿器科皮フ科|川崎市高津区千年の泌尿器科、皮膚科

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泌尿器科

前立腺肥大症

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前立腺は男性の尿道周囲にあるクルミ大の臓器です。
前立腺が加齢とともに肥大すると尿道が圧迫され尿が出にくくなります。そのため排尿後、膀胱に尿が残るようになり、尿が膀胱に十分に溜められなくなりトイレへ頻回に行くようになります。
前立腺肥大症の治療は生活指導から始まり内服治療、内視鏡手術などの外科治療が行われています。生活指導と内服治療によりほとんどが改善されますが、十分でない場合には手術が検討されます。

尿潜血

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尿潜血は集団検診で発見される事が多く、成人男性の約5%、成人女性ではその2〜3倍の方に尿潜血陽性を指摘されています。(国立研究開発法人 科学技術振興機構「人間ドックにおける血尿の実態」)
その原因とする病気は糸球体腎炎、膀胱炎などの尿路感染症、尿路結石、膀胱癌などの悪性腫瘍、嚢胞腎、腎血管系の異常など多岐にわたります。
また、その原因を調査すると、30〜80%が原因不明と報告されています。しかし、原因の1%程度に尿路系癌が発見される事も知られています。(日本腎臓学会 血尿診断ガイドライン)
さらに糸球体腎炎や多発性嚢胞腎などの進行性に腎機能低下させる病気を見つかる事があります。その為これらの病気を見逃さないためにも尿潜血を指摘された時には速やかに検査を受ける事が重要です。

腹圧性尿失禁

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腹圧性尿失禁は妊娠や出産による骨盤底筋のダメージ、閉経や加齢による女性ホルモン低下が骨盤底筋の弾力を低下する事で生じます。さらに肥満や便秘が膀胱内圧を上昇することも一因と考えられます。
以上から腹圧性尿失禁の方は日常生活で便秘、肥満に注意をしましょう。
生活指導で改善が望めない方には内服治療が必要となります。また内服治療と合わせて尿道括約筋を鍛える骨盤底筋体操、干渉低周波治療を行うことで改善が期待できます。
重症の場合には外科手術も考慮されます。

過活動膀胱

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過活動膀胱とは尿意が切迫し場合によってはトイレまで間に合わずに尿が漏れる病気です。
①尿が我慢できない(尿意切迫感)
②日中8回以上トイレにいく(頻尿)
③夜間1回以上トイレへ起きる(夜間頻尿)
④トイレまで我慢できず、漏れてしまう(切迫性尿失禁)

その病態は排尿状態と蓄尿状態の連携が不安定な状態と考えられています。原因は一つには脳梗塞、脳出血、脊髄損傷などの神経の原因により発症する場合と前立腺肥大症、骨盤底筋障害、緊張、ストレスなどにより膀胱筋肉が意志に反し不随意に収縮する非神経の原因によるものがあります。
過活動膀胱の治療は水分摂取の多い方には水分摂取制限をして頂きます。また、膀胱容量を増やすために膀胱訓練の指導が行われることもあります。いずれもご自身が家庭で気兼ねなく治療できます。生活指導に合わせて膀胱筋肉を弛緩させる内服治療薬が処方されます。その他、内服治療で改善がみられない患者さんには低周波治療が行われます。

尿路結石

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オシッコは腎臓でつくられ、尿管・膀胱・尿道を通過して体外へ排尿されます。これらの尿路にできる石のことを尿路結石症と言います。
腎臓にできた石が尿管に落ちて尿管結石になります。その際、背部に間欠的かつ発作的激痛を起こすのが特徴です。時に血尿、発熱などの症状を伴うこともあります。
腎臓から尿管に落ちてきた尿路結石の70%が自然排石されます、残りの30%が手術での治療を要します。(尿路結石症診療ガイドライン 2013年版)一度、尿路結石に罹ると二度目の発症は非常に高い傾向にあります。その再発率は20〜50%と言われています。従いまして一度、結石に罹患された時には普段から多めの水分摂取と定期的尿路検査をご案内します。

尿路感染症

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・尿道炎: 尿道に細菌などが感染して炎症を起こす病気です。主な症状はオシッコをする時に痛みを伴い、尿道から膿が出ます。
性行為により感染した時には、原因菌の違いにより治療薬が異なるため細菌検査による起炎菌の診断が必要です。

・膀胱炎: 女性に多くみられ、大腸菌などの腸内細菌が尿道をさかのぼり、膀胱で炎症を起こす病気です。その理由は女性の尿道が男性より短く、尿道口が肛門に隣接しているため菌が入りやすいと考えられます。
主な症状は排尿終末時の痛み、トイレの回数が増えた、排尿の後に残った感じがある、血尿が出るなどです。

・急性腎盂腎炎: 膀胱炎を起こした細菌が腎臓へ逆流して腎盂に炎症を起こし38℃以上の高熱と側腹部、背部痛を伴う病気です。
炎症が長引くと腎盂に入った細菌が腎臓内部へ入り込み腎実質へ炎症を作り慢性腎盂腎炎へ移行する事があります。

・前立腺炎: 急性と慢性のものとがあります。急性では細菌感染が原因で高熱を伴います。慢性前立腺炎は細菌性のものと非細菌性のものとがあります。
主な症状は尿の回数が増えて、尿が出にくくなり、陰部の不快感が特徴です。

前立腺検診(PSA検診)

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前立腺がんは前立腺肥大症と同様の排尿障害、頻尿等の症状が見られますが前立腺がんの特異的症状はありません。また、初期の頃には自覚症状がほとんどなく進行が遅いのが特徴です。
近年、日本人男性の前立腺がんが増えています。2019年のデータでは、前立腺がんは日本人男性の最も多いがんになっています。(厚生労働省「全国がん登録 罹患数・率 報告 2019」)
理由として高脂肪食を多く摂る日本人の食習慣の変化があげられています。そのため50歳を過ぎたら、そろそろ年1回の前立腺検診をご案内しています。
また、前立腺がん特有の自覚症状はなくPSA検診を行わない人は転移がんに進行してから発見される危険が高くなります。
当科の検診は前立腺の触診、前立腺超音波、前立腺腫瘍マーカー(PSA)を行っております。

公益財団法人前立腺研究財団では「PSA検診の利点と欠点」(前立腺研究財団より転載許諾承認済み)について発表しています。
こちらから是非、ご一読ください。

男性更年期障害

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男性更年期障害は男性ホルモンの低下と社会的ストレスを原因として、性腺機能低下と心身の症状を呈する病気です。また加齢男性性線機能低下症候群(LOW症候群)は男性更年期障害のなかで明らかなアンドロゲン低下を伴う場合に診断されます。

加齢男性性線機能低下症候群(LOW症候群)

・主な症状

  1. 精神、心理症状
    落胆、抑うつ、苛立ち、不安、神経過敏、正気消失、疲労感
  2. 身体症状
    骨・関節・筋肉関連症状
    発汗、ほてり、睡眠障害、記憶・集中力の低下、肉体的消耗感
  3. 性機能関連症状
    性欲低下、勃起障害、射精感減退

・診断
血遊離型テストステロン測定値とAMSスコア(aging male symptoms)で診断されます。
ご自身でチェックできますのでこちらから是非、ご確認ください。

・治療
LOW症状を有する40歳以上の方で、かつ遊離型テストステロン値が低下している方にアンドロゲン補充療法をご案内しています。アンドロゲン補充療法は健康保険での治療が可能です。

勃起障害(ED:Erectile Dysfunction)

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勃起障害(ED:Erectile Dysfunction)とは満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない又は維持できない状態を言います。
その病因に関して器質性、心因性、混合性の3つに分類されています。しかし、ほとんどのケースで心因性と器質性の両者を合わせもつ混合性病因が多いと考えられています。
また、EDの原因は加齢、生活習慣病の問題だけでなく肥満、運動不足、喫煙、ストレスなどとも関連することから、このような生活習慣を是正することが勃起障害の改善につながります。
EDの薬物療法はホスホジエステラーゼ5阻害薬(PDE5)が第一選択の治療薬です。日本では3種類の薬剤が認可されています。3種薬剤ともに国内外で十分な有効性が報告されています。
治療について➡